【海外で働く】現法社長の交代、どうする?

ホタイブログ

海外日系企業に現地採用で働いていると、駐在員の交代が身近で起こることがあります。
特に、現地社長が交代になると、組織のトップが代わることになるので大きな変化となります。どのようにしたらポジティブに捉えることができるのでしょうか。

大きく捉えると、組織や業務などの社内の変化と、個人への影響>に分けられます。
この変化の波に乗れると、自分の行いたかった業務改革や、プロジェクトの推進のきっかけとなりますし、また待遇も変わったりします。
下記の順でチャンスをつかみましょう

  1. 自分は何をしたいのかを常にはっきりさせておく
  2. 信用を得る「役に立つ」人材と覚えてもらう
  3. 現在・過去の問題点を報告する
  4. 自分のやりたいことを提案する
  5. 待遇改善につながる可能性がある

目次

1. 自分は何をしたいのかを常にはっきりさせておく

社内に変化が起きます。日ごろ自分の行いたかったような変化をそこに組み入れるチャンスと捉えます。
しかし、自分が何ををしたいのかが分からなければどうしようもありません。
自分がその会社で何をしたいのかを明確にしておきます。

①新規プロジェクトを立ち上げたい
②組織や業務での問題をなくしたい
③不正が行われており、それをなくしたい

上記のようなことがあれば、「社長交代」は変化に乗る起こす大きなチャンスです。

2. 信用を得る「役に立つ」人材と覚えてもらう

新しく着任する社長は、それなりに実績のある人が選ばれていることでしょう。
また、赴任する海外拠点にも出張ベースなどで来たことがあり、業務上でのやりとりがあった場合もあるでしょう。それでも、現地法人社長としての赴任であれば、自信もあれば多少なりとも不安のある状態です。
挨拶、日常の報告から、ニュース、生活のことなど、どんな内容でも少しでも多く会話しましょう。
お互いによく知り合っていませんから、普通に会話できる間柄になることを目指します。

新社長が行うのは、まず現状の把握です。ここから積極的にかかわりましょう。
業務の引継ぎは行われているでしょうが、特に現地幹部社員の人となりや、仕事の進め方などを見極める時期があります。
補足情報、特に通常業務以外のことをこの時期に知らせることが有効です。
補足情報とは、どの人とどの人の関係が良い・良くない、その理由は、、、といった内容や、過去の失敗事例・トラブル・注意事項などです。
本業務以外の細かな情報を出してくれる「役に立つ」人と思われれば、その後の仕事がスムースに運びます。

人間関係構築の記事:
【海外就職】 海外職場での日本人との人間関係構築
【海外職場】コミュニケーション失敗しない5つのコツ

3. 現在・過去の問題点を報告する

現状の問題点を率直に報告します。自分が関わっていることでも、「分かっていてもできていませんが、」という前置きで報告すれば、ネガティブに攻撃されることはないでしょう。
むしろ問題点が後から分かったほうがよくない印象を与えます。先に自分から報告してしまう良い機会です。
有能な人であれば、改善・改革によって実績を出すことを意識しています。
日本人・現地人を問わず、最初は新社長に好印象を与えるために、「良い部分」を多くアピールします。ここで問題を積極的に報告したほうが逆に好印象でしょう。
新社長の知りたいことは、良いことより、むしろ悪いことです。

問題は、大きければ大きい方が良いです。
例えば、売上げの水増し・税関の問題・税金問題・賄賂などは、早ければ早いほど対応をしやすくなります。
こういった問題は、前任者の問題として片付けられるので、赴任直後が解決しやすく、時間がたてばたつほど難しくなります。
そこまで大きくなくとも、幹部社員が不正を働いているが、人が抜けると困るために見てみぬふりをしている、あるいは明確な証拠がなく処置できないといったような話はよく聞きます。
このような問題も、すぐに対応できるかは別として、早めに報告しておくと、新社長がどのような手を打つか見極めることができます。
赴任直後は、新社長が現地社員を見ている期間でもあり、逆に社員が新社長を見ている期間でもあります。

4. 自分のやりたいことを提案する

ここまでの過程で、ある程度新しい社長との関係も築けています。
ここで、自分のやりたいことを話して見るとよいでしょう。
具体的には、未承認だったり却下されていていた新企画やプロジェクト・新システムの導入・組織改革・不正対応などです。
新しい企画などは、すぐに実現することができないかもしれませんが、詳細な資料の提出を求められたり、予算(コスト)などの算出を求められれば、やがて実現する可能性が高くなります。

トップの交代で、組織形態が変わったりするのはよくあることなので、その中に自分の意見が反映されるかもしれません。業務改革もこの中に含まれます。

4. 待遇改善(給与アップ)の可能性

データがあるわけではありませんが、社長が交代した際に給与が変わることもあります。個人的な経験では、数回あります。
社長には、「腹心」のような部下が必要です。「役に立つ」と初期に思われると、今後の業務をスムースにするために、重用されたり、待遇を良くしてくれる可能性があります。
現地の日本人社員は、現地社員の給与テーブルと別に扱われることが多いため、現法社長の一存で決めやすいのです。
初期の段階で上記のような情報の報告や、新しい改革提案などをすると、初年度に給与がアップする可能性がぐんと上がります。

現法社長の交代まとめ

社長交代で、全てが叶うわけではありません。
しかし、数年に一度の大きな変化のきっかけになるので、この変化の波にに乗るように心がけましょう。
まずは、日々問題意識を持ち、どんなことをしたいのか、どんなことを変えたいのかを明確に持っておきましょう。
初期のうちに、いろいろな情報を報告するとともに、人間関係を構築しましょう、そして、機を見て自分のやりたいことを話すのです。
こいったことは、業務に積極的に取り組む姿でもあり、決してネガティブに捉えられることはありません。
自分の思うように変わらないことも多々ありますが、こういった行動は、必ず後に良い方向につながっていきます。

現地社員との人間関係:
【海外就職】人間関係-失敗しない現地社員との関係構築
【海外就職】職場での立ち位置の取り方。存在感・影響力を確立する

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