6月に日本人で新型コロナワクチン接種を受けた方の話を詳しく聞けたので、その内容を伝えます。
2021年7月の今、ベトナム南部でコロナの感染が広がり、陰性確認にした者が工場に寝泊りをする「安全隔離」のようなことを行っています。
その前月の6月には、北部のバクニン・バクザン省で感染が広がり、同様な安全隔離が行われていました。その時に、ワクチン接種の優先順位に工場労働者が入り、大規模なワクチン接種が行われました。工場に滞在していた日本人もその対象となり、アストラゼネカ製のワクチン接種を行いました。
目次
ワクチンの割り当て
ワクチンの割り当ては、工業団地よりの接種希望者数の聞取りから始まりました。
これは推測ですが、国よりバクニン・バクザン省への割り当てがあり、省がそれぞれの工業団地の希望接種者数を調べ、接種割り当てを決めたようです。
工場ごとに接種希望人数はことなり、数人から数百人まであったようです。
その時の工場は、外部からの出入りが制限されていたので、接種希望者の最大数は、工場滞在者数となります。工場に滞在していなかった社員は、対象外となりました。
ワクチン接種は無料でしたが、寄付を募っていました。
ワクチン希望者数を提出して2日ほどで割り当てが決まりました。
接種人数・接種会場と日時の指定があり、事前の医療申告用紙が配られました。また会社で接種者のリストを作成します。
ワクチン接種会場は、工業団地近くの文化会館(Nha Van Hoa)で体育館のような施設でした。
接種会場へは、会社が手配したバスでの移動で、接種者が多い会社はバスでのピストン輸送となりました。
ワクチン接種前
ワクチン接種は100人ほどのグループごとに行い、前のグループが終わると次のグループが入場できます。入場できるまでは、バスの中で待機し、40分ほどの待ち時間の後、入場することができました。
会場は体育館のような施設で、まず建物の外のテントで待機します。待機場所は2メートルほど間隔をおいた椅子があり、そこに座って待つ状態でした。
ワクチン接種
ワクチンの接種は4ステップに分かれていました。
横一列にテーブルが間隔をおいて5つ置かれ、これが一つのステップで、ここが終わると次の横一列のテーブルのところに進みます。テーブルひとつで二人の対応をします。これを4つすすむと終了です。
それぞれのテーブルに防護服を着た人が応対し、そのステップが終わると次のテーブルへ進むようになっており、とても分かりやすく、効率的に進みました。
4つのステップは下記になります。
- 事前に記入した問診表のチェック。内容と氏名等を確認する。終わると紙にチェック済みのサインがされる。
- 体温・血圧のチェック、ここで問題があると医者からの問診になる。終わると紙にチェック済みのサインがされる。
- 氏名等を確認し、ワクチン接種を行う。接種時間を紙に記入する。
- 内容の入力。氏名等の情報を確認し、その場でパソコンへ入力作業を行う。
これで接種は完了です。
この後、30分の観察時間があます。入場してから流れ作業ですすみますので、入り口から反対側の場所が観察場所となります。ここにも椅子が間隔をおいて配置され、接種者はここにすわって30分待ちます。ワクチン接種時に記入された時間から30分経過すると終了です。
ワクチンの接種(注射)は、針が細いのか痛みはほとんどありませんでした。通常の血液検査よりも痛みはありませんでした。
ワクチン接種後
接種後の翌日に若干の倦怠感があり、接種した左肩に軽い痛みがありました。軽い筋肉痛程度の痛みです。人によって熱が出たりするようです。二日後の出勤状況では5%ほどが発熱・倦怠感で欠勤していました。
一度目のワクチン接種は終了しましたが、二度目の接種はまだです。
ワクチンを南部に優先的にまわしているためか、今のところ二度目の接種の予定は聞いていません。
ワクチン接種状況は、7月に入ってからアプリSuc Khoe Dien Tu(電子健康)で確認でき、自分の接種内容を見ることができるようになりました。これに記載されている内容は下記です。
氏名、生年月日、パスポート番号、電話番号、住所、接種日、接種ワクチン(今回はアストラゼネカ)、ワクチンロット番号、ワクチン使用期限、接種場所、QRコード、接種回数
この内容を上記ステップ4で入力していた模様です。
同日に接種を受けた場合でも、人によってデータがアップロードされるタイミングが数日ずれていました。はじめはデータが出ませんでしたが、数日後に確認することができました。
感想
陰性者を工場に隔離して操業するという“安全隔離”は、「なんと無茶な」と思いましたが、結果からみると効果があったようです。
ワクチン接種自体は非常にスムースに行われていました。
問診からデータ入力まで、滞りなくすすみ、接種者が、管理者のはっきりとした会社組織単位で行われたこともありますが、非常によく手配されていました。
副反応も、予想していたより軽度でした。個人差はありますが、3日目には接種したメンバー全員が問題なく仕事ができる状態でした。
2度目の接種を早めに打って安心したいという感想です。
8月7日に、ハノイにて日本大使館が手配したワクチン接種がありました。(60歳以上対象)
この内容を記事にまとめましたので、下記リンクを参照ください
ハノイでの日本人新型コロナワクチン接種
バクニン省での2回目接種の記事
ベトナム バクニンでの日本人ワクチン接種
——ホタイブログ—–
関連記事:
【長期視点】海外移住に失敗する3つの理由、ライフステージの変化から考える
【海外就職】現地採用の3つのメリットとデメリット。失敗しないために、企業が求めるものを知ろう
【海外就職】外務省データから見るおすすめの国・就職しやすい国
【海外就職】経済的に住みやすい国はどこか。収入と物価から考える
【日本脱出】海外就職の第一歩
【海外就職】会社選びに気をつけることーブラック企業を避けるために
【海外就職】英語ではなく、現地語を学ぶ5つのメリット
【海外就職】人間関係-失敗しない現地社員との関係構築
【海外就職】部下の叱り方ー部下のマネジメントー
【海外就職】現地採用日本人の給与水準はなぜ高いのか
【海外就職】職場での立ち位置の取り方。存在感・影響力を確立する
【海外就職】 海外職場での日本人との人間関係構築
【海外就職】日本企業の凋落と海外就職
【海外職場】コミュニケーション失敗しない5つのコツ
【海外就職】失敗5大要因と21項目の対処法チャート
[海外生活]ボッチの処世術—お一人様の生き方戦略
[海外就職]現地職場に溶け込む
【海外就職】求められる語学力とスキルレベルは?英語は必要か?
【海外就職】語学力の優位性と限界ー効率的な語学学習法
【海外で働く】社内兼業通訳という仕事
コメント