【海外就職】英語ではなく、現地語を学ぶ5つのメリット

ホタイブログ

言語の習得には、お金と時間がかかります。海外就職を考えながら、英語以外の言葉を学習することをためらっている人も多いのではないでしょうか。
英語力での競争は英語学習者が多く、レッドオーシャンでの戦いです。逆に英語以外の言葉を学ぶことは、ブルーオーシャンでの戦いとなります。

海外就職では、必須ではないかもしれませんが、その国の言葉を学習することは、大きなメリットがあります。また、次のステップにつながる重要なスキルにもなります。この記事では、言語を学ぶことによって得られる5つのメリットを紹介します。

目次

【海外就職・語学力向上】メリット1 メイン業務における優位性

現地の言葉ができるということは、できない場合と比べて、コミュニケーションで大きな優位に立てます。社内・社外を問わず、また自分の業務が、日系企業担当かどうかを問わずです。

社外について考えてみましょう。取引先は、日系企業担当のような役回りが多くなりますが、取引先の日系企業であっても、実務レベルは現地社員が担っていくことほとんどのため、業務上の決定事項は日本人を通し、その他の進捗や詳細連絡、実務は担当の現地社員が行います。
現地の言葉ができると、決定事項のみを相手の日本人と行い、その後の業務は担当現地社員を通して行うことができます。日本人管理者は多忙なため、この日本人とやり取りしている内容は、実際は部下の担当に指示して行っているので、直接担当者とやり取りすることは、相手の業務負担を軽くすることとなり、非常に感謝されます。また、直接やり取りの方が当然業務の進捗も早くなります。もし何か問題が発生すると、すぐに上司の日本人に連絡がいくため、優先で業務を処理してくれることが多いです。

これは英語でも可能ではありますが、それは各社の担当者の英語レベルによりますので、現地の言葉ができたほうが確実ですし、現地の言葉ができると相手も好意の驚きを持って接してくれます。取引先の日本人・現地担当者の双方と良い関係が築けることになります。

社内では、言うまでもなく日々の日常会話は、現地の言葉です。特に末端の社員の方に行くほど英語は通じなくなります。これは日本の会社でも同様でしょう。その中で例えば,「あの件はどうなっている?」というような簡単なことは、直接担当者に聞くのが早いのです。また、日々の雑談の中で、正式報告からは漏れてしまうような小さな情報を吸い上げることもできるでしょう。あなたの会社に外国人の部長が来たとして、課長を通さないとコミュニケーションができないのと、片言ながらも直接やり取りができるのでは全く違った結果となるでしょう。これと同じことが起こるのです。

業務上で、その国の言葉ができるということは、できない人と比べて大きな優位性があるのです。

【海外就職・語学力向上】メリット2 その他の業務知識の広がり

会社にはいろいろな業務があり、それぞれの担当があります。海外就職した人も当然自分の業務を持ちます。ただ現地の言葉ができると、関係ない事柄に引っ張り出されることが多くなります。

日本人上司と部下のコミュニケーションが上手くいかなかったり、外部で日本人が顔を出さなければいけない場面などで呼ばれるのです。社内的には、コミュニケーション補助が多く、通訳のような仕事を求められます。
本来の業務と関連がないため、面倒ですがそれは自分の知識を広げる絶好の機会となります。営業を担当しているのに、品質やら税関やら無関係の問題に駆り出されるのです。その時は面倒に感じますが、日本で働いているとそのような機会はめったにありません。こういった経験を通して、自分のカバー範囲を広げていくことができるのです。会社全体の業務の流れも実体験を通して理解できるので、視点を高く持つことができ、プラスの面しかありません。

対外的にも、取引先や役所関連で、日本人が顔を出した方が収まりやすいことがあります。大体謝罪しなければならない場面が多いのですが、これも上記と同様に、その業務の内容を学ぶ機会となりますし、その担当部門に大きく感謝されることとなり、社内での立ち位置が良くなり、存在感を増すことができます。そういった事が重なってくると社内で一目置かれるようになり、さらに上の業務を担うことができるようになります。

また、今のメイン業務以外を知ることで、より自分にあった仕事を見つけることができる可能性もあります。
キャリアの上で、職種を変えるのは非常に不安ですが、ある程度の業務内容を知ってからであればやりがいも出てくるのではないでしょうか。

【海外就職・語学力向上】メリット3 現地情報を得る

現地の日本人社長はどのようなことを知りたいのでしょうか。
業務上の事柄は、通常ルートで報告が上がります。意外と社長の知りたいのは部下の人間関係であったりします。小さなことでは、誰々がもう少しで結婚しそうだとか、親が病気など、大きなことでは誰と誰の関係が良い/悪い、実は親戚関係であるといったような事柄です。

上司として、部下の個人的なことにはあまり立ち入ることはできない反面、プライベートで問題があると業績が上がりません。また、部下が結婚したり、親の病気が重くなったら仕事を辞めてしまうかもしれません。その時の対応を考えておかなければならないのです。

また、どの組織にも「派閥」というものは生まれます。この部署とあの部署は上手くいっていないとか、人事評価や昇進・移動などでこの派閥を念頭に置かないと業務にも影響してきます。

こういった人間関係の情報は、業務報告にのってこないので、日本人管理者が欲しがる情報です。そして、派閥などの情報は、報告者によって偏ってきますので、ある程度派閥と距離があると考えられる日本人の情報は重宝されます。こういった情報は、その国の言葉ができて現地社員と話ていないと得られないものです。時には、会社で誰かが不正を行っているというような情報も入ってきます。(よく派閥争いの中で出ます。)こういった非公式な情報も会社は必要としているのです。

【海外就職・語学力向上】メリット4 将来へのスキルの獲得

語学力はスキルです。
実際の業務で言語を使うと語学力は飛躍的に向上します。そして、業務可能レベルの語学力は、大きな武器となります。これは、その国にとどまって転職する場合でも、日本に帰国して転職する場合でも同様です。単にどこの学校で勉強しましたというより、実践でこのくらいできます、という方が説得力がありますし、実際の能力も備わっています。その国の言葉を学び、その国で数年働いたからには、立派な専門家なのです。
特定業務と語学力の掛け合わせで、次の仕事を探す際に、高く評価されることとなります。また、他の国へ行く場合でも、前の国で言語習得したという事実は、次の国でも同様に適応できると期待され、有利となることでしょう。

業務スキルを高めるには、複数スキルの掛け合わせが有効です。経理5年の職歴をもっていたとして、経理5年の人材は数多くいます。また、ベトナム語が業務レベルでできたとして、これもベトナム語のできる人はある程度はいるでしょう。では、経理5年の職歴をもち、ベトナム語を業務レベルでできる人はどうでしょう。希少性がぐっと高まるのです。転職マーケットにおいて、他に代えがたい人材になっていくのです。

海外で起業をしたい、という場合は、語学学習は必須でしょう。会社設立・登記・税務全ては現地の公用語で行われます。また、社員とのコミュニケーションもあれば、現地の状況把握にも必要になります。日本人向けのビジネスであれ、裏側では現地社員が動くこととなるのです。

将来のキャリアを見据えると、その国でで働き続ける・起業する・日本へ帰国するというどの選択肢においても、その国の専門家であるという経歴に、その国の語学というスキルは不可欠になります。

【海外就職・語学力向上】メリット5 生活の幅を広げよう

ここまでは業務上の利点を上げてきました。私生活においても、現地の言葉を習得することは、メリットしかありません。
通常の日常会話で言葉が出来ないとかなり制限された生活になります。買い物でさえままなりません。スーパーで物を買うには支障はありませんが、例えば「殺虫剤はどこにありますか?」というように、必要なものを探す時には困ります。外食もローカルの店には入りにくくなります。外国人向けの店は快適で便利ではありますが、正直なところ、値段が高くなります。
交友関係でも日本人や、英語話者との限られた交友関係となり、幅が広がりません。いわゆる庶民目線が得られなくなってしまいます。

ある国に何年も住んでいるのに、どこにも観光に行ったことのない人もいます。もし、東京に5年も住んでいて、東京以外どこもしらない外国人がいたら、とても勿体ないと思いますよね。言葉ができれば単独で行動できますから、その国で実際に見聞できることも増え、さらにその国への理解が深まることでしょう。

【海外就職】めざせ!トリリンガル

海外就職するなら、ぜひその国の言葉を学ぶべきです。業務でも、将来のスキルにも、私生活にもプラス面しかありません。
海外赴任であれ、現地採用であれ、業績アップ、スキルアップには語学学習は必須になります。
渡航前に勉強を始め、渡航後に仕事でアウトプットをすれば、学習効果は抜群です。海外で働くということは、その言葉に囲まれ、ネイティブスピーカーと喋ることができる環境です。また、会話の話題も業務に関連して、話題が尽きるということはないのです。つまり、海外就職とは、その国の言葉を学ぶ理想的な環境にあると言えるのです。その機会を棒に振ってしまうのは、あまりにも惜しいことです。
レッドオーシャンの英語学習はある程度にとどめ、第二言語としてその国の言語を学び、スキルアップすれば三カ国語話者-トリリンガルになれるのです。
モノリンガルからバイリンガルへ、そしてトリリンガルをめざして頑張りましょう。

海外での就職を考えているのなら、是非その国の言葉を勉強しましょう。

——ホタイブログ—–

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