【海外就職】外務省データから見るおすすめの国・就職しやすい国

ホタイブログ

日本から出て海外で就職したい!そんな人も多いのではないでしょうか。でもどの国がいいのかわからない。そんな方に海外歴20年の筆者が、外務省データをもとにおすすめの国を解説します。
外務省の在留邦人数と、日系企業数データから読み解くと、東南アジアの国がおすすめという結果になりました。その理由を解説します

日系企業数・在留邦人数からみた海外就職しやすい国

日本人が海外で働く場合、日系企業で働くのが大きな選択肢の一つです。日系企業の多く進出している地域では、日系企業や日本人を対象としたビジネスもあるため、「日本人」の就職先が多くなる傾向があります。
また、その他の企業で働くにせよ、当地に済む日本人が多いと日本人コミュニティがあったり、食材・生活用品など生活面でも便利なことが多いです。この点を踏まえて、外務省の調査データから、国別日系企業数50位と国別在留邦人数50位をまとめてみました。
また、ニッチすぎる国で就職すると、帰国後に日本で仕事を探す時に選択肢が狭まり過ぎる可能性があります。ただしマッチすれば、お互いに選択の余地がないような状況にもなります。
ここで、国別日系企業数50位を見てみましょう。

国別日系企業数50位

国別企業数50位

出典:外務省ホームページ(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/tokei/hojin/)
国別日系企業数50位は、2019年データの国別の日系企業数を上位から並べ替えています。
タイは2019年度のデータがないため、2018年度のデータを入れてあります。

中国が圧倒的に多いです。日系企業数でいうと、上位15位くらいが超メジャー国である中国の次に需要のある国という感じでしょうか。このあたりだと日本でも人材需要がありそうです。
16位から40位くらいまでは、ニッチマーケット狙いです。人材需要数データはないため個人的な感覚ですので、興味のある方は、興味のある国を更に詳しく調べることをおすすめします。
中国・米国を除き15位までとなると、インド・タイ・インドネシア・ベトナム・ドイツ・フィリピン・メキシコ・台湾・シンガポール・マレーシア・英国・韓国・カナダになります。
次に、在留邦人の多い国50位を見てみましょう

国別在留邦人数50位

出典:外務省ホームページ(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/tokei/hojin/)
在留邦人数50位は、2019年度データのみを抜粋しています。

在留邦人数を見てみましょう。こちらも中国と、それに加え米国が圧倒的に多いです。ざっくりとした感覚ですが、在留邦人数は1万人以上だとニュースでも日系企業関連の話題がよく出る感じでしょうか。国別ですので、複数の大都市に日本人が別れている場合は、その都市でのコミュニティは小さくなります。
先進国を除き、これらの国の首都であれば、大体日本人学校もあるようです。このあたりが、住みやすい国と言えるでしょう。

在留邦人1万人以上で、米国・中国を除くと19カ国で、以下の国となります。
オーストラリア・タイ・カナダ・英国・ブラジル・ドイツ・フランス・韓国・シンガポール・マレーシア・台湾・インドネシア・ニュージーランド・ベトナム・フィリピン・イタリア・アルゼンチン・メキシコ・スイスとなります。

日系企業数と在留邦人数の順位が一致していないところが興味深い事実です。英語圏とその他の先進国で、企業数の順位より在留邦人数の方が上位に来ています。これは日系企業に勤めていない日本人が多いということでしょうか。とすると、現地企業での就職をめざすならば、これらの国の方が実績があるということになります。同資料では、職業別の数字も載せているので、興味のある方は同資料を直接参照ください。一読した限りでは、留学生が多く含まれていたりもします。この数が影響を与えているかもしれません。更に調べれば、民間企業関係者と、日系企業の数字から見えてくることでしょう。

日系企業・在留邦人の多い国
さて、この二つデータを比べると、一致している国は上の青色の国になります。米国・中国を除くと、タイ・インドネシア・ベトナム・ドイツ・フィリピン・メキシコ・台湾・シンガポール・マレーシア・英国・韓国・カナダとなります。かなり絞り込まれてきました。このデータをどのように見たら良いでしょうか。
言語を習得し、その後のキャリアに生かすとすると、1.英語を磨く 2.その他の言語を習得する。ということになります。英語を磨くのであれば、英語圏の英国・カナダがおすすめになります。
その他の言語はどうでしょうか。
インドであれば、ヒンディーかベンガル語か、その他の言語か、ニッチな専門性を増していきます。あるいは英語で十分なのか。
インドネシア語・マレー語は違う言語とされていますが、類似言語として考えるか。
シンガポールは英語のみで大丈夫と考えるか。それぞれ意見の分かれるところだと思います。
ここから先は、皆さんの考え方に負うところ多いですが、個人的な見解では、タイ・インドネシア・ベトナム・マレーシアといった東南アジアの国々が日本からの距離も近く、おすすめです。
また、メキシコのスペイン語であれば、ブラジル以外の南米もカバーできるので、これもチャンスが多いと考えられます。
英語の競争を理解した上で、インド・シンガポール・英国を英語で目指すのか。様々な選択肢が考えられます。
【海外就職】求められる語学力とスキルレベルは?英語は必要か?
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国際捜査官募集!?
最近、日本に住むベトナム人が増えてきました。ベトナムの日本人向けにフリーペーパーに「国際捜査官募集」というものがありました。応募先は某県警です。ベトナム語能力が必須でした。
「国際捜査官」と聞くとかっこよく聞こえますが、犯罪も増えているということですから、人の交流がすすむのは良いことですが、負の面もでてくるようです。

海外就職に求められる業務スキル

求められる業務スキルは、国・時代により変わってきます。一昔前の中国でしたら、進出企業は製造業が多く、製造業関連のスキル需要が多かったものですが、現在では、現地企業での人材育成も進んでいます。また、今では製造業以外でも小売などサービス業の進出も進み、それによって必要とされる人材も多種多様になってきています。中国ではなく、他の国でもこの傾向が出ています。

その国に進出している企業がどのような人材を必要としているかは、一概には言えません。幸いインターネットで各国の転職状況などが調べられるので、自分の候補とする国でどのような職があるかを事前に調べることをおすすめします。
海外就職につよいサイトで調べると良いでしょう。

海外就職におすすめの国 まとめ

個人的な意見を多分に含ますが、ホタイのおすすめは、英語はある程度にとどめ、むしろ他の言語で専門性を磨く、その際のオススメはタイ・インドネシア・ベトナム・マレーシアといった東南アジアになります。

皆さんも自分にあった国・言語を探してみてください。
この記事は、需要と供給の観点から見ていますので、語学習得の難易度、その国の治安や気候、文化的な違いは考慮にいれていません。実際にはこれらの要素も重要になってきます。
その国に留学・就職するということは、長く人生に関わる国・言語となりますので、スキルやキャリアの観点も重要ですが、むしろ自分の好みや興味を優先することをおすすめします。
どのような国に、どのような職があるか、海外就職に強いサイトで調べてみましょう。

——ホタイブログ—–

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