【海外職場】コミュニケーション失敗しない5つのコツ

ホタイブログ

日本人のコミュニケーション方法は、婉曲ではっきりしないと言われます。そのため。海外でミスコミュニケーションが発生することもあります。この原因はどこにあるのでしょう。
日本人のコミュニケーションの特徴を知り、海外でのコミュニケーション失敗しない5つのコツを説明します。

1.話を短く 2.5W1Hをはっきり 3.書く・描く 4.確認 5.音節を多く
日本人は京都人と思って行動すると分かりやすくなります。

目次

日本人コミュニケーションの特徴

日本人は話すときに婉曲的に話すことが多く、双方が「察する」「行間を読む」ようなことが自然に行われています。「空気を読む」や「謙遜する」といったことも含まれます。
もともと日本は、「和を以て貴しとなす」という文化です。相手に直接的に意見をいうのではなく、婉曲に話し、相手に自分の意を汲み取ってもらうことが良しとされます。また、暗黙の了解にもとづき、権威的な関係が多くあります。
更に日本語には、肯定・否定のはっきりしない言葉を多用します。「大丈夫」「いいよ」などです。外国人からの問いかけに、「大丈夫」「いいよ」と答えると、誤解発生のもととなります。日本人でも間違えることがあるでしょう。

婉曲的な日本の方法は悪いわけではありません。個人的には、相手を思いやる良い方法だと思います。ただ文化背景の異なる場所では通用しません。
そして、仕事上の指示では、内容があいまいになってしまって相手に伝わらないことが発生します。
自分の意図したところが理解されず、相手の無理解に腹を立ててしまうこともあるでしょう。
しかし、腹をたてても仕方がありません。どのようにコミュニケーションすれば伝わるのかを考えて見ましょう。

経済産業省では、このような問題を解決するために、外国人と仕事をする際の手引きを作成しています。

「日本人社員も外国籍社員も 職場でのミスコミュニケーションを考える」動画教材及び学びの手引きを策定しました

日本で働く外国人をモデルとしていますが、海外で働く日本人にも十分参考にななります。
それほど長い動画ではないので、目を通しておくと参考になります。

海外では空気を読まないか

海外では、「空気を読む」ようなことはありませんが、思ったこと全てを直接的に言うわけではありません。やはり人間同士ですので、相手を思いやったり、気を使った言動をします。また、各国の文化で口に出さないようなこともあります。
多くの国で、「政治」の話はしません。特に現政権への批判的な話はしません。かなり親密になり、プライベートな空間で話すことはありますが、公の場で話すことは避けたほうがよいでしょう。
宗教も同様です。こういった話題がふられても、適当にごまかすのが無難です。
アメリカでは、人種の話はしません。ベトナムでは「死」を話題にすることは嫌がられます。「あれ、あの人今日来ていないな、死んだかな?」のような冗談を言うと、周りの人の顔色が変わります。

それぞれの国で、それぞれの方法で相手を思いやった言葉選びをします。
思ったことをそのまま口にする、などという国は存在しないでしょう。

コミュニケーション5つのコツ

「暗黙の了解」や「察する」といったことは期待してはいけません。
下記の内容に気をつけると物事をはっきりと相手に伝えることができます。

話を短く:自分の話が長くなっていないか見直して見ましょう。情報が多すぎると誤解が発生しやすくなります。一句一句を短文にして話すと分かりやすくなります。
「あさって客先に資料を提出するので、その前のチェックも必要なので、明日の昼までにこの資料を作ってください。」というより、「明日の12時までにこの資料を作ってください。あさって客先に資料を提出します。その前にに内容をチェックします。」といった方が伝わりやすくなります。あいだに通訳が入る場合でも、短く話したほうが正確に伝わります。

5W1H:いつ、どこで、誰が、なにを、どのように、を明確にします。必ずしも5W1H全てではありませんが、必要なことははっきりさせます。特に「いつ」に関しては、何日・何時と言った方がはっきりします。

字やスケッチ:大事なことはメモでよいので書きます。名前などは字で書くとはっきりします。
資料や表の構成なども、スケッチで描くとイメージが具体的にはっきりします。

確認:相手が理解したかどうかを確認し、不明な部分があれば質問するように声をかけます。また、期日までにできるかできないかを聞いておくとよいでしょう。

音節を多い言葉を使う:自分が外国語を話す場合は、音節の多い言葉を使うと分かりやすくなります。

「ご飯」という言葉を例にとります。「ご飯」の発音が悪く、「ゴパン」といったらどうでしょう?それを聞いた人は、ご飯なのか、パンなのか、それとも他のものなのかよく分かりません。でも「白いゴパン」と聞くと、白いご飯なのだなと分かります。外国語でも同様です。英語ではただriceというより、White riceやPlain riceのほうが分かりやすいです。中国語でも「飯」というより「白飯」のほうが分かりやすくなります。特に中国語やベトナム語のように、音が同じで声調で意味を分ける言葉はこの傾向が強いです。

日本人は世界の京都人

インターネット上で、”京都人はまわりくどくて、意味がよくわからない”のように揶揄されることがあります。「いつもにぎやかですね」が「うるさいから静かにしてくれ」という意味のような感じです。
この感覚が、実は外国における”日本人のあいまいさ”と近いのではないかと思います。
海外で、相手に静かにして欲しい時に、「にぎやかですね」とは言わないし、それで相手が理解すると期待もしませんよね。ほかの事柄も全く同じで、この見方を広げて自分の言い方を見直すとよいでしょう。「この仕事、明日までに終わらせてくれると助かるなあ」などという言い方は、まさにまわりくどい言い方です。
様々な意味で、日本人の文化が凝縮されているのが京都なのかもしれません。

海外職場でのコミュニケーション5つのコツまとめ

日本人のコミュニケーションは婉曲で曖昧です。まずそれを自覚しましょう。
5つのコツをもう一度振り返ってください。

  1. 話は短く
  2. 5W1Hははっきりと
  3. 字やスケッチで補足説明
  4. 内容確認
  5. 音節の多い言葉を使う

自分はまわりくどい京都人だと思って行動すれば、まず間違いはありません。
相手のことを察して、明確なコミュニケーションを目指しましょう。

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